みどり会・筑前琵琶

 先日行われたみどり会にて、人間国宝にも認定されている琵琶奏者・奥村旭翠氏が演奏に来てくださいました。

藤本みどり先生が琵琶の師事している人間国宝・奥村旭翠氏をみどり会に迎え、演奏を聴く機会に恵まれました。

 

 筑前琵琶は、明治時代の中頃、筑前琵琶盲僧の家に生まれた橘智定が薩摩琵琶の要素を加えてその基を作りました。筑前琵琶は女性の演奏家が多く、演奏スタイルも優雅・哀婉が生命とされますが、琵琶楽らしい豪快さや悲壮な表現なども踏襲しています。

 

 奥村氏は十年ぶりに人間国宝に認定され、昨年六月「人間国宝の会」で両陛下の前で御前演奏されたこともあります。奥村氏は自分の使命は筑前琵琶を多くの方に聴いてもらい、広げていくことだと考えており、多くのお弟子さんに指導してらっしゃいます。また、己の芸を磨く為に日々稽古に勤しんでおられます。

そんな奥村旭翠氏の演奏は力強さの中にも繊細さと美しさを秘めており、聴く人の心に響きます。

 

 

2018年04月02日